■ 豊会館(又十屋敷)

開館 : 9:00-16:00
料金 : 大人 200円 小・中・高 100円
休館 : 月曜日・水曜日・金曜日

[ 所在地 ]
〒529-1174
滋賀県犬上郡豊郷町下枝56
TEL 0749-35-2356

※2023年7月から休館中です。
(今後の開館の予定は未定です。)

あけぼの印の缶詰

豊会館は偉大な近江商人の一人、藤野喜兵衛の本宅で「又十屋敷」と呼ばれていた建物である。

今から約200年前の江戸時代幕末の頃、一人の青年が、ここを出て北海道に渡った。
その青年の名は藤野喜兵衛といい、呉服店の見習いから、柏屋という屋号と「又十」の商標の呉服屋を創って独立し、そのかたわら漁場を開いて廻船業までも経営していた。

喜兵衛は、当時の松前藩から絶対的な信頼を受けていたため、漁場請負いが許可され、周辺の漁場を一手に引き受けたのである。根室、千島列島全島漁場から鮭鱒を捕獲して、大阪、兵庫、下関に輸送し販売していた。

しかし、志し半ばで病にふし、帰郷後44歳という若さで亡くなった。
その後、彼の業績は代々継がれ、鮭鱒缶詰工場として発展し、「あけぼの印の缶詰」で知られるようになる。
この喜兵衛は、江州音頭の由来に登場する天正十四年の千樹寺再建に尽力した藤野太郎右ェ門の子孫であり、弘化年間の千樹寺再建や、中仙道高宮宿の無賃橋の建設に尽力した藤野四郎兵衛の父にあたる。

発祥の由来を読む 「発祥の由来」を読む

現在は、彼の偉大な業績を偲び、本宅「又十屋敷」を守ることから歴史資料館『豊会館』として開放されている。
当時の書院、本屋、文庫倉庫がほぼそのまま残されている。また、他にも彦根城主で大老であった井伊直弼から拝領した多くの武具や調度品が残っており、直弼公が来訪した時の数々の秘話を聞けば、幕末当時の様子が浮かんでくるようである。

 ページトップへ ページトップへ

ホーム発祥の地豊会館( 又十屋敷 )